ブランドのアイコンとなる移動型旗艦店 都市型サイクリング生活を送る男性をターゲットとしたアパレルブランド「narifuri(ナリフリ)」は、東京とニューヨークの路面店を軸に、ポップアップショップを展開する戦略をとっている。
設計を手掛けるにあたって、ポップアップショップ自体がブランドのアイコンとなり、さまざまな場所で何度も展開できるユニットを提案した。
期間限定であり、常に新しいラインアップを表現可能なポップアップショップは、移動型の旗艦店とも捉えることができる。
そして旗艦店は、商品だけではなく空間そのものがブランドの独自性を表現すべきと考えた。
narifuriは都市型サイクリング生活を意識したブランドであるため、空間も都市の「インフラ」を表現。トラスを模した構造や、ガス管や合板、フェンスなどの素材により、都市の内部に存在する普遍な部分を表現することで、ブランドイメージの空間としての視覚化を試みている。
ディテールは、さまざまな場所での出店を可能とするため、状況に応じた空間構成に対応する構造とした。ガス管と円筒形のコネクターによってトラス状の領域を構成し、OSB合板によるボリュームがガス管を支えると共に、空間としての形を決定づける。
また、板材と線材に分解可能で、運搬と収納の両面において最大限の効率化を考慮した。