道後温泉別館・飛鳥乃湯泉広場に対して提案します。
松山の町を代表するシンボリックな建築として、松山城・道後温泉本館があります。 この両者の建築に共通することは、特徴的な屋根です。 道後温泉本館上部にある、「振鷺閣」のような方形屋根の建築を基本とし建築を構成する構造に も屋根のシルエットを取り込むことで、移動建築が展開する街並が、街のブランディングに寄与 する事を狙っています。 提案する建築は、組立式で2〜3人で組み立て可能な、重量やサイズ感のパーツ構成とします。 物販や資料掲示が可能な基本形のものと、ベンチ付きの休憩所との二種類の建築です。 また、緊急時にはこの建築の側面をシートなどで覆うことで、避難小屋としての機能も果たす 防災私設としての側面も含め考案しました。 素材は、愛媛県の三木特殊製紙が制作している含水 率が低く、耐候性に優れ屋外利用に適したリサイクル素材を使用する事を想定しています。 道後温泉別館前の広場だけの利用にとどまらない使われ方をすることで、 今回提案する移動建築 は、松山のシンボルを想起させ、街のブランディング に繋がることを期待しています。